Aタイプの中毒を起こす猛毒きのこ
〔猛毒テングタケ類中毒の治療法の1例−バスチアン法〕
フランスの医師 Bastienが,1971年と1974年に猛毒のタマゴテングタケ ( Amanita phalliodes)を自ら試食し,考案した治療法で,バスチアン法(the Bastien method)と呼ばれている。
彼は1971年にこのきのこを1本試食したが,ビタミンC注射をしなかったので強い肝炎にかかった。1974年には4本(65 g) 食べた。今度は下痢はしたが,肝炎にはかからず,2日目に完全に回復した.
メディカル・トリビュ−ン(1981・11・19) によると,フランスでは11の地域の毒物センタ−でこの治療法が採用され,ナンシ−のセンタ−ではこの方法で療法した50例中,46例が完全に回復したと報じている。また,死亡した 4例中 3例は症状が現われてから48時間以上たってセンタ−に運ばれたものだという。
Bastienによると猛毒テングタケ類を食べた直後の3日間は次のような治療法がよいという。
1. ビタミンC 1gを朝と夕方静脈注射する。
2. 消毒薬として(下記のいずれかを:経口)服用。
nifuroxazid + neomycin (6 of each a day)または
nifuroxazid + dehydrostreptomycin (6 of each a day)
3. 2日目以降は lactic ferments
4. 最初の2日間の唯一の食べ物は:すりつぶしたニンジン(mashed carrots) 。
5. もし患者がひどく嘔吐するようなたmetoclopramid の筋肉内注射。
詳細は1978年11月1-3 日Heidelbergで開催されたInternational Amanita Symposium の結果をまとめた Amanita Toxins and Poisoning.p.211-215 を参照下されたい。