文化情報コース、情報科学の基礎とコンピュータ技術を習得した上で、人間・文化・社会への幅広い理解を深め、情報化社会の進展に対応できる柔軟な応用力を持った人材の養成をめざしています。このコースには、認知情報領域と文化・社会情報領域という2つの領域が設けられています。
認知情報領域は、情報科学の立場から、「知る」こと(認知)をキーワードとして、人間そのもの及び人間と教育の関わりについて探究する領域です。
具体的な分野としては、人間の記憶や思考の過程を情報処理の観点から研究する認知心理学、学習・思考の過程に関してコンピュータ上でプログラミングすることによって人工知能の実現をめざす知能情報学、さらに、情報活用能力の育成を目標として、教育へのコンピュータの活用なども含め、教育の情報化に向けた学習内容や学習方法を研究する情報教育学などがあります。
これらの各分野の学習を通じて、知識の獲得としての学習の問題や、教育へのコンピュータ利用の問題など、人間と教育と情報の関わりについて総合的に考えることのできる能力の獲得が目標です。
文化・社会情報領域では、情報科学の技術を応用して、文科系諸科学のさまざまなデータを適切に処理・分析する方法を学びながら、急速に変貌する現代の文化と社会に、柔軟な理解と展望を持つことをめざしています。
具体的な分野としては、論理学や哲学の思考法を学びながら、言葉、心、科学といった主題をめぐるさまざまな問いに取り組むことによって、文化の基礎を掘り下げて理解することをめざす
基礎文化論、ヨーロッパや日本など、さまざまな地域における歴史や文化の多様なあり方を考察することによって、近・現代の社会や文化を複眼的にとらえなおすことをめざす地域文化論などがあります。
これらの各分野の学習を通じて、多様な情報を的確に分析する能力と、マルチメディア時代にふさわしい表現力を身につけることが目標です。