創刊準備号(第0号)

 我々の研究室でも、まだ試行錯誤の段階であるが、ようやくインターネット・ホームページを作成・公開できるようになった。これを機会に、いままで専ら財政的な制約で断念せざるをえなかった哲学・倫理学関係の専門雑誌を、エレクトリック・ジャーナルとして刊行したい。

 雑誌名はDIALOGICAとする。これは造語であるが、意味は明瞭だと思う。我々は、論争的な論稿の公表を主たるものとして考えている。特に我が国では「論争」−−哲学のスタイルが本来そうであった「論争」−−に欠けるところがある、というのはほぼ共通の認識であろう。欧米圏の最新の研究をいかに手際よく、あるいは迅速に紹介するかで勝負するという、あるいはドップリとタコツボに浸って自分の研究を自分だけで積み上げて行くというスタイルがなお主流であるように思われる。少しく振りかぶって言うが、我々はこの現状を改めたいとも考えているのである。

 今後の運営方針はまだ多く未定であるが、まず我々の研究室のメンバーが論争を「仕掛け(てみ)る」ことから始めたいと思う。反論・批判、あるいは論争への「介入」等があることを当然、期待するわけだが、御希望の場合は、研究室以外の方であっても、反論の論稿を掲載したいと考えている。(あるいは逆に、少なくとも当初は全く反応がないということも考えられるので、同時に反論等を「依頼」することになるかもしれぬが、よろしくご協力をお願いしたい。)その場合も含めて、原稿は、html言語で書いたものをms-dos等のtextファイルで提出することを原則としたいと考えている。その際の「執筆要綱」もいま作成中であるが、それも、とりあえず第1号を発刊してみることのなかで細部まで詰めていきたい。

 また、すでに始められておられるところもあるかとも思われれるが、同様の試みとのネット・ワークの形成も考えたい。これについて、情報等をおもちの方は、連絡いただければ有難く思う。

                           1996/03/22


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( E-mail:abiko@sue.shiga-u.ac.jp)

1996/03/22 作成