初等教育コース 初等教科専攻 算数専修・中等教育コース 数学専攻

教育目的

数学には幾何学や解析学、代数学といった体系を持った学問としての「数学」と、小・中・高などの学校で学ぶ数学(学校数学)があります。学校数学は「数学」と密接な関係がありますが、その1部分を抜き出したものではありません。そして、「数学」の研究が進むのに合わせて学校数学も変化していかなければなりません。教師には、学問としての「数学」から学校数学を作り上げる力が要求されます。また、「小・中・高と学年が進むにつれて児童・生徒の算数・数学嫌いは増える傾向にある」という長年の問題に立ち向かうためにも、教師は「こどもたちが算数・数学をどのように理解していくのか」「どこでつまづくのか」など、児童・生徒の実態を十分に把握する力が必要です。初等、中等教育コースでは両コースともに、学校で学ぶ算数・数学を意識しながら学問としての数学を学んでいきます。同時に実際の算数・数学の授業研究をふまえた算数・数学教育学を学ぶことによって、幅広い数学の知識と授業実践力のある算数・数学科教員の養成を目指しています。

スタッフ紹介

篠原 雅史(講師:離散幾何学)

配置の美しさを数学の言葉で表現しよう

空間における有限個の点の美しい配置について、古くから様々な形で考えられてきました。例えば、プラトンの多面体(正多面体)の頂点集合が美しい点の配置であることは、誰もが認めるところでしょう。一般に美しいとされる点の配置の美しさを、数学の言葉を使って表現することを目標とします。

<卒業論文タイトルの例>


神 直人(教授:解析学)

複素解析学で身近な世界を知ろう

“0を0乗するといくつ?”は複素数の世界まで広がりをもっています。このように、身近な現実世界の「?」でも複素数の微分、積分の手法を用いることで理解を深めることができます。現実の世界を支える虚数の世界の広さ深さを学んでみたいと思いませんか。

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杉江 徹(教授:代数幾何学)

四則演算を拡張して数や図形の性質を調べる

数学のもっとも基本は、整数の足し算・掛け算などの四則演算ですが、その本質を抜き出すと、新しい対象が得られます。これらの対象は群や環とよばれ、数学や物理学のいろいろな分野で現われます。私たちは、群や環の性質を使って数や図形の性質を調べたり、暗号や符号などの情報通信への応用について学んだりします。

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鈴木 宏昌(教授:応用解析学)

自然科学分野と密接に関わる数学を学んでみよう

解析学の根底をなす微分・積分の概念は、自然現象・社会現象の解析の道具として発見され発展してきました。微分方程式とは関数とその導関数についての関係式で、その解析の基本は微分・積分です。私たちは、生き物の個体数の変動、病気の伝染などの現象を記述する微分方程式を調べ、元の現象の本質を探ります。

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高澤 茂樹(教授:数学教育学)

指導者の立場から学校数学を見つめ直す

算数・数学の学力低下が問題になっています。教育現場では、全国学力・学習状況調査が実施され、その結果をもとに授業改善の取り組みがなされています。㈰学校数学とは何か、㈪数学を学ぶとは何か、㈫数学を教えるとは何か、を考える時期が来ています。例えば、分数概念を理解することなど、算数・数学の理解について検討します。また、3a−a=3や√2+√3=√5といった誤りの原因やそれらを学習に生かす指導のあり方を模索します。

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長谷川 武博(准教授:数論)

教師は教える教科について含蓄ある知識を要す

小学校教師が算数だけ、中学校教師が中学校までの数学だけしか知らないようではいけません。教師には「自分の教えている内容が生徒のそれ以降の学習にどのように関係するのか」という広い視野も必要だと考えています。そのためには、教師になる前のこの時期に、学問としての数学の基礎をしっかりと身につけ、そして、高い視点から学校数学を考える力を養うことが大切です。代数学を中心にそのようなことを一緒に考えてゆけたらと思っています。


渡邊 慶子(講師:数学教育学)

算数・数学について「わかる」仕組みを探究する

教師は、単に計算の方法や問題の解き方を子どもに伝えたり、暗記させたりするのではなく、子どもたちの実態を把握して、指導内容と指導方法を探究し続けなくてはなりません。そのために、内容の研究は勿論、その内容や学習環境によって子どもに与えられる算数・数学教育固有の心理的な作用を探究することが大切です。子どもの「わかる」仕組みを研究するために、学問の特性と子どもの心理の関係について明らかにすることが目標です。

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