実施日時
第1回:2008年7月 5日(土)09:00〜12:30 (参加27名)
第2回:2008年7月 5日(土)13:30〜17:00 (参加24名)
第3回:2008年7月 6日(日)09:00〜12:30 (参加21名)
第4回:2008年7月 6日(日)13:30〜17:00 (参加20名)
参加者の内訳:大学関係者18名,一般48名,学生26名
調査艇:「清流V」(9トン),巡航速力約20ノット
調査水域 :びわ湖南湖と北湖
主な調査項目
- 水温・電気伝導度・濁度の鉛直分布(クロロテック):本体(ゾンデ)を水中に入れたあとでパソコンを設定し,秒速1mくらいの速さで降ろす。着底したらケーブルを引っ張って引き上げる。正しくデータが取得できているかをパソコンで確認して,ハードディスクにデータを書き込む。
- 表面水温・電気伝導度:バケツで表面水を採取して,水温・電気伝導度を測定する。水温の単位は℃,電気伝導度はμS/cm(マイクロジーメンス・パー・センチメートル)
- 透明度:透明度板(白色円盤)をゆっくり沈めてゆき,見えなくなる深さを0.1m単位で読む。
- 風速・風速:船室内の風向風速計の値を読み取る。
(風向は角度,風速は0.1m/sec単位)
- 気温・湿度:操舵室の晴雨計,乾球と湿球の温度を読む。
- 気圧:アネロイド気圧計の指針を読む(1hPa:ヘクトパスカル)
- 船位:操舵室のGPSに表示される北緯・東経を読む。
- プランクトン採取と観察:プランクトンネットによって採取したプランクトンを顕微鏡を使って観察する。
- 採泥:エクマン採泥器を湖底まで沈め,メッセンジャーを落とす。泥の堅さ,色,臭いなどを観察する。底棲生物(貝など)を探す(南湖のみ)。
- 採水:バンドーン採水器で深層水を採取し飲んでみる(北湖のみ)。
成果と課題
6月に引き続き,大学関係者,一般市民,児童・生徒を主な対象として「びわ湖体験学習会」を開催した。両日ともに穏やかな晴天に恵まれ,幅広い年齢層の参加を得て,予定通り「体験会」を実施することができた。ほとんどの参加者にとって調査艇に乗船し,びわ湖調査を行うのは初めての経験であり,多少のとまどいもあったが,さまざまな湖沼調査を体験・習得するとともに,びわ湖を肌で感じ,環境問題の原因や解決策について議論することができたことは大きな成果であった。
乗船前の「湖上体験学習ハンドブック」配布とビデオ上映もスムースに行うことができ,体験学習の事前指導として効果を上げつつある。観測ローテーションの改善により,全員が南湖と北湖の環境を体験できるようにしたことも参加者にとっては有意義なものであった。また,学生・院生の学習補助者を乗船させ,参加者からの個別の疑問にも対応できる態勢を整えたことにより,単に調査方法の習得に終わることなく,水質の意味やびわ湖の環境に関する学習もあわせて行うことができた。さらに,観測結果を共有するために水質鉛直分布のグラフを印刷して配布するとともに,学習の記念として全員写真を船内で印刷し,参加者に持ち帰ってもらった。総じて多くの参加者からこの体験学習への高い評価を得ることができた。評価の詳細については,船上で実施したアンケート調査結果などを詳しく分析していく予定である。
地球温暖化に象徴される地球環境問題が深刻化する中で,本学の学生のみならず,広く一般市民に対して「びわ湖体験学習」を行うことについての重要性を感じることができた。課題としては,幅広い年齢層に対応する多様な学習内容・方法の構築,学習成果の客観的評価,学習のフォローアップなどが挙げられる。
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