令和3年度 教育実践総合センター連携講座「教職探求講座」を開催しました

滋賀大学教育学部附属教育実践総合センターは、滋賀大学の高大連携事業の一環として、滋賀県立高校の1,2年生を対象とした教職探求講座を実施しています。本講座は高校との合同開催との形をとり、平成23年に東大津高校を対象として始まり、平成26年からは水口東高校も加わって、現在まで継続して開催してまいりました。教職に対する理解を深めながらモチベーションを高め、進路(教職)に対する視野を広げ、その希望を確実なものとすることを目的に、大学の教員が教職や教育について講義を行っています。本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が危ぶまれましたが、高校側の強い要望もあり、例年二日にわたって行ってきた講座を1216日の一日のみに短縮し、57名の生徒さんたちを迎えて実施いたしました。
 まず開講式において、芦谷道子教育実践総合センター長による教職への誘いの挨拶があり、その後大野裕己教職大学院教授より「教師力の形成」との題目で教育学の講義,岩井憲一教育学部准教授より、教育の最新領域の一つである「教育におけるICT活用とは」の講義が行われました。さらに、大橋宏星教職大学院准教授より、「教育学部で学ぶとは」と題して滋賀大学教育学部の魅力が説明され、続いて各高校のOBOG5名の大学生から、滋賀大学での学び、実習、サークル活動、学生生活についての楽しい語りと交流がありました。休憩をはさみ、今井弘樹教職大学院教授より、長い教職経験を踏まえた「教職への志が拓く教師の道」についての講義、芦谷道子教育学部教授より、「学校における心理的問題への教師による対応」との題目で心理学の講義があり、閉講式では神直人教育学部長から修了証書が授与され、学びの総括と修了の挨拶がありました。例年恒例のOB,OGの大学生との懇談会が行えなかったのが残念ですが、参加された生徒さんたちは長時間にわたる内容の濃い講義に、メモを取りながら熱心に耳を傾けてくださっていました。本講座への参加によって、生徒さん達の教職への希望が膨らみ、いつか花開くことを期待しております。

【参加した生徒たちの感想より】

  • 今回の講義を終えて、自分の中で漠然としかなかった教師へのイメージが、少し固まりました。教員は仕事が多く大変な職業であることは知っていましたが、なぜ仕事が多いのか、ということについては考えたことがなかったので、新しい発見ができました。教員の子どもと関わる仕事故に生じる「あいまいさ」などにより、教員という仕事の難しさが増しているということが、技能を使うだけの仕事ではないということとつながり、深く納得しました。…教育現場は刻一と変化していくので、常に成長を求められる教員の仕事はすごく大変で難しいということを今回の講義で再確認しました。しかし、それと同時に教員という仕事への魅力も私の中で増しました。自分の中で、教員になるなら教育学部以外でも大丈夫、と思っていたのですが、今回の講義を受けて、教員になるのは教育学部以外でもなれるが、教育学部は、教員になるために大切なことを学ぶことができ、教育実習等の制度が整っているため、私にとっての最適は教育学部である、と認識を改めることができました。(1年生)
  • 今回5つの講義を受けて、今まで自分が知らなかった教師の現状や、厳しさや楽しさをわかりやすく、楽しく理解することができた。どの講義も印象に残っていて、とくに私は3つめの滋賀大学の在学生の話を身近に聞けたことが印象に残っています。学生側の意見をきいたり、高校との具体的な違いや、学校の雰囲気など、学生さんにしか聞けないことがたくさん聞けて濃い時間となりました。(2年生)

    ①会場の様子

    ②センター長からの挨拶

           

     

       

     

     

     

     

    ③大野裕己教授の講義

    ④岩井憲一准教授の講義

     

     

     

     

     

     

     

    ⑤大橋宏星准教授の講義

    ⑥OBとの交流

     

     

     

     

     

     

     

    ⑦今井弘樹教授の講義

    ⑧芦谷道子教授の講義