修了生メッセージ

令和3年度学校経営力開発コース修了生
大津市立日吉中学校 教諭(体育科) 沖 本 由佳里

  2020年4月、息子の小学校入学と同時に母親である私も滋賀大学教職大学院へと入学することとなりました。2020年といえば、オリンピックが日本で開催…という年でした。しかしながら新型コロナウイルスの感染拡大によりその開催さえも延期を余儀なくされる状況でした。大学では、初めてのオンライン授業に着手してくださり、私たちの学びを確保してくださいました。「今年度の学生にも昨年度までの修了生と同等、もしくはそれ以上の学びを確保しなくては…」という思いを述べてくださった先生の言葉により、私たちもそれに応えなければ…という思いになりました。オンラインにおいても、小グループに分かれての話し合い活動、動画視聴、課題の提出等、様々なことが可能であると体感することができました。後期には対面での授業となり、改めて対面での学びの重要性も実感することができました。Society 5.0といわれるこの時代に、教職大学院で他校種・異年齢の先生方と学びを深められたことは、私にとって大きな力となりました。またコロナ禍での学びの補償という課題があったからこそ、私たちは持てる力を最大限に使って対応し学びの幅を広げ、その質を高めていくことができたように思います。
 今後は、子どもたちの生きる力の育成に向け、滋賀大学での学びをさらに発展させていきたいと思います。

 

令和3年度教育実践力開発コース修了生
滋賀大学教育学部附属中学校 教諭(社会科) 廣 田 真由子

 教職大学院での様々な出会いや経験は,私の教員生活にとってかけがえのないものとなっています。同校種の先生方とはより深い視点で,普段あまり交流の無かった異校種の先生方や学卒院生とはより広く多角的な視点で,「子供の成長」を軸にして教育について考えることができました。これまで,目の前の子供たちのために無我夢中で取り組んできた自身の教育の在り方について振り返り,広い視野と理論的側面をもって見直すきっかけとなりました。
 大学院で学んだ知識を,これからどのような実践に繋げれば学校がより良い方向へと進んでいくのか,2年間試行錯誤を重ね,ミドルリーダーとして学校で果たすべき役割を自覚できました。また,ワークショップ形式の学習や海外研修などを通じて,滋賀の教育の良さや課題点について実感を伴いながら学べたことも,私にとっては大きな収穫です。
 この2年間で,全ての学びが完結したわけではありません。私自身,まだまだ教育について悩むことも多く,力不足を感じることがありますが,時代の変化や今の自分の足りないものを俯瞰的に見て,常に学び続ける姿勢を大切にしていきたいと思います。

 

令和元年度教育実践力開発コース修了生
大津市立打出中学校 教諭(国語科) 伊 藤 尚 也

教職大学院を修了してから3年が経ちました。当時、「理論と実践の往還」の実現に向けて、日々の講義に臨みました。また、研修校に赴き、実習をさせていただきました。
自らが目指す理想の生徒の姿を何度も思い描き、様々な文献、書物に出会いました。そこで学び得た知識を担当教員と熱く語り合ったことを今でも覚えています。連携協力校では授業実践をさせていただき、少しずつ自分の理想と実際の現場との感覚を擦り合わせることができたと、振り返っています。
大学院ではこれらの学びを同じ新卒の学生だけでなく、現場で活躍されている教員の方々と共に学び、教わり、行動してきました。その結果、教育の視点だけでなく人間として大きく成長することができたと思います。その収斂された考えと行動によって現在勤務校で国語科教員として、日々子どもと正面から向き合っています。
今思い返すと、教職大学院で過ごしたあの時の「学び」が必然であったように感じます。今後も目の前の子どもたちのために全力で取り組んでいきます。

 

現職教員学生
令和元年度学校経営力開発コース修了生
守山市立守山小学校 教頭  大 崎   寿
 教職大学院で、私の教職人生の大きな分岐点となる、貴重な時間を過ごすことができました。この職について以来、現場のみで実践を積んできた私にとって、外から学校教育を見る経験、研究論文に触れる経験はとても新鮮でした。研究者教員、実務家教員の先生方が与えてくださった、学びの視点やアドバイスは私のこれまでの教育観・学校経営観を大きく広げ、深めるものでした。
 仲間との出会いも素晴らしいものでした。同じ現職教員の先生方の経験に裏付けされた考えと学部新卒学生(ストレートマスター)の新しく柔軟な発想が授業の中で融合し、驚くような学習の成果が表れたことも少なくありません。また、教育やこれからの生き方について語り合ったこと、楽しいイベントを行ったことも忘れられない思い出です。いつまでも大切にしたいつながりです。
 今年度、管理職としての1年目がスタートしました。多くの複雑な課題を抱え、毎日を過ごしていますが、学力向上・危機管理・人材育成・外部折衝等、あのときの学びを生かし、子どもたち、教職員の仲間とともに元気な学校をつくっていきたいと思います。

 

学部新卒学生

令和元年度教育実践開発コース修了生
長浜市立西中学校 教諭  吉 川 健 太
 私にとって、教職大学院での2年間は教師生活を送る上で欠かせない期間だったと感じています。大学院の先生方、現職の先生方、同じ志を持つストレートマスター。皆さんとの出会いと学びはかけがえのない財産となりました。現場に出る前に多くの経験を積めたこと、現職の先生方の近くで学べたことは本当に良かったです。
 実際に教師となり、教職大学院での経験すべてが現場で通用するかといえばそうではありません。環境や人も変わるので当然だと思います。しかし、教職大学院での経験があったからこそ、こうして毎日を乗り越えられているのだと思います。少し落ち込むようなことがあった時にも、「今自分がこうしてもがいている中、仲間も同じように懸命にもがいているはずだ。頑張ろう。」と仲間の存在が自分を奮い立たせてくれました。
 現在私は1年生の担任をしています。学級経営や授業など試行錯誤の繰り返しですが、「生徒と一緒に楽しむ」ことを大切にして、新鮮で濃い日々を送っています。これからも元気に学校や生徒のために頑張っていきたいです。