2022年1月7日
かつてのように地域のなかで多様な大人や乳幼児と触れ合う体験をすることがないまま学校生活を中心に生活を送ってきた大学生は、身近な親族と教員以外の大人や乳幼児と出会う機会が本当に限られているのが現状です。まもなく社会人となる彼らが、自らの人生を自分らしくライフデザインする力を育むために、滋賀県による「ライフデザイン講座等開催支援事業」の補助を受けた事業を教育学部の平松紀代子准教授を中心に、12月に3週連続で実施しました。講師は県内で大学・高等学校でライフデザイン講座を実施されている中島みちる氏と近江八幡を拠点に子育て支援活動されている伊﨑葉子氏をお迎えしました。
初回は、人生には様々なライフイベントがあり、それらを取捨選択してこれから自分の人生の歩みを進めることを学びました。今は希望する進路を目指して「就職」を強く意識している学生が参加していましたが、それ以外のライフイベントについて漠然としか考えられていないものの、計画的に意識する必要があると気づいていた様子です。2回目は、コロナ禍ゆえに3組のみでしたが実際に親子との触れ合い体験の機会を大津キャンパス内の清流荘にて持ちました。学生は事前に聞きたいことを考え、結婚したきっかけ、仕事との両立、育児で楽しいこと・辛いこと、家事分担についてなど様々な質問をぶつけながら、自分なりの将来のイメージをより明確にし、予想とは違った保護者の姿、自分たちと変わらない等身大の先輩ママと出会い、体験的な気づきがみられました。3回目の講座では、これまでの学びを総括するかたちで、具体的なケースを想定したロールプレイをしながら、同世代の仲間の意見に触れ、調整を重ねながらライフデザインする体験ができたようです。
この小さな体験が、将来着実な人生を描く際の土台となるようにと願います。