2024年10月7日
9月28日(土)に高島市にある安曇川人工河川において,一般の方10名とアユの産卵場所の見学を行いました。
滋賀大学では琵琶湖の環境について長年教育・教育を行ってきましたが,その大きな目標は健全な湖を未来に残すことです。今回、一般の方を対象に、琵琶湖の恵みを考えるきっかけづくりとして,アユの産卵場所の見学会を実施しました。
コアユと呼ばれる琵琶湖のアユは,一生の大半を琵琶湖で過ごし,初秋に流入河川にのぼり繁殖し一生を終えます。河川の水量低下,水温の上昇,河床の小石の分布状況の変化などのため,アユの産卵環境は決して良好とはいえない状況です。安曇川人工河川では,アユの産卵に良好な環境を整備し,育成アユや天然アユを移植し産卵数を確保しています。なお,滋賀県内では初秋にアユの禁漁期間が設定され,天然の産卵場所には近づくことはできません。見学会において,アユの産卵する小石や産み付けられた卵を顕微鏡で観察することは,貴重な機会になりました。
また,体験後には湖魚の試食を実施し,琵琶湖の恵みである水産資源を未来に残すことの意義を感じてもらえたものと思います
最後に,見学会の実施にご協力いただきました滋賀県振興協会ならびに滋賀県水産課の皆様に感謝申し上げます。