特別支援教育フォーラムを開催! 県内外より164名が参加!!
質の高い実践を学びあい、会場が熱気とあたたかい雰囲気に包まれました。
12月22日(土)午後、「どうつながる?通常の学級と通級指導教室 ~通常の学級で学ぶ子どもへの支援に活かす~」をテーマに、教育学部大講義室で特別支援教育フォーラムを開催しました。県内外より、小学校、中学校、特別支援学校の現職教員、教員をめざす学生・院生など164名が参加し、熱心に議論を行ないました。
特別支援学校児童生徒の作品や、特別支援教育の教材・教具等が展示されたあたたかい雰囲気のなか、3名のパネリストによる実践報告と全体討論を行いました。特別支援教育がはじまって10年以上が経過しましたが、「つながる」ことがますます重要になってきています。今回のフォーラムでは、通級指導教室に焦点をあて、通常の学級で学ぶ子どもへの支援について、とりわけ通常学級と通級指導教室がどうつながっていくかを考え合いました。
県内通級指導教室の現状について共有した後、草津市立草津小学校 大藤麻千子教諭が、通常の学級における現状と課題について報告。特別支援を必要とする児童だけでなく、すべての子が安心して学べる環境や教師との関係が何よりも大切なことが語られました。甲賀市立伴谷小学校 酒井純子教諭からは、小学校通級指導教室での具体的な実践を通して、表現が苦手だった児童が生き生きと自分の生活をみつめ語り始めた姿が報告されました。彦根市立南中学校 水谷洋子教諭からは、中学校通級指導教室の立場から、思春期の生徒の姿を通して、通常学級とつなぐこと、ライフステージをつなぐことの重要性が語られました。全体討論では、自治体によって異なる通級システムのこと、複数の学校を担当するうえでの課題、通級する児童と周りの児童との関係など、さまざまな角度からの質疑討論が熱心に行われました。教員をめざす学生も積極的に討論に参加しました。参加した現職教員からは、「通級指導教室の先生方の専門性と実践力、ほんとうに勉強になりました」「“つなぐ”ことの大切さを実感しました。支援の必要な子だけでなく、どの子も大切にしていく通常学級での取り組み、通級指導教室での体験を通して子どもの心が動く取り組みなど、とても参考になりました」「まだすべきことがたくさんたくさん見えてきました。力が湧いてきました。ありがとうございました!!」「“子どもを中心にすえて”ということの大切さをあらためて感じました。府県を越えて「つながる」機会をいただけたことに感謝です」、教員をめざす学生からは、「展示品もとても勉強になり、今後の学習に活かしていきたい」「先生方がどのような思いをもって取り組んでいらっしゃるのかが分かり、とても深い学びになりました」「小中での連携、保護者との連携、子ども同士のつながりと、たくさんのつながりが教育現場では大切であると感じました」と多くの感想が寄せられました。
今回のフォーラムは、滋賀大学教育学部と滋賀県教育委員会の連携、共同研究によって実現したものです(主催:インクルーシブ教育専門委員会)。今後も、滋賀県の教育の充実のために連携を強めていくことの重要性を再確認しました。