知財創造教育の特別講義を開催しました

 滋賀大学教育学部では4回生秋学期に必修として行われる教職実践演習で、4 年間の学習を振り返り、教員になる上で自分の課題を認識し、不足している知識や技能を補うことを授業の目標とした講義を実施しています。そこで本年は先進的な取り組みとして、新時代の教育課題のテーマである知財創造教育を取り入れることとしました。
 知財創造教育は、2015年より国民一人ひとりが創造性豊かに知的財産を創り出し、使いこなせることを目指すという方向性を掲げ、地域・社会と協働した、発達の段階に応じた系統的な知財教育の推進に着手した段階であり、今後の教育実践に深く関わる分野とされています。そこで内閣府が組織する知財創造教育推進地域コンソーシアムの中部地区で中心となって実践されている愛知教育大学の磯部征尊准教授をお招きして、教育実践例の紹介を含めた講義を実施していただきました。共同研究者として、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの平川彰吾研究員からもプレゼンしていただきました。
 講義では、知財創造教育が1)創造性を育みながら、2)創造を尊重するマインドを醸成し、3)創造を通じて社会を豊かにしようとする意識を持たせる教育であること、具体的にどんなことができるか、それぞれの教科でのアレンジ例も学びました。磯部先生からは、発問を工夫して考える事で授業が変わること、発問の視点をより先に設定することの重要さを教えていただきました。
 多くの学生達にとって数ヶ月後には教員となるこの時期に、これからの教育課題を学ぶ機会を設けたことで知財創造教育の普及と推進に繋がると期待しています。( 2019.11.14実施 )

愛知教育大学 磯部征尊准教授

三菱UFJリサーチ&コンサルティング平川彰吾研究員