初等教育コース初等英語専攻・中等教育コース英語専攻とは
初等教育コース初等英語専攻・中等教育コース英語専攻では、英語教育について広い視野と高い問題意識を持って、英語という言語や、英語圏の文化・文学に対する専門的な知識と理解を身につけて、初等・中等教育に取り組む教員を養成することを目指しています。初等教育における外国語活動や中等教育における英語教育で、児童や生徒の実態に合った指導プランを考えて実践するための理論と方法を学びます。英語教育学、英語学、英米文学のそれぞれの専門領域があり、それらの各領域を得意分野とする小学校教員、あるいは英語科の中学校教員、高校教員を志望する人のための専修・専攻です。
スタッフ紹介
田中佑美(准教授:英語教育学)
英語教育ゼミを担当しています。異文化経験と動機づけに関心があり、心のあり方が第二言語習得に与える影響について研究を行っています。また、留学やインターナショナルスクール、イマージョン教育など、英語で教科や知識を学ぶことによる英語学習への効果にも関心があります。ゼミでは、第二言語習得・英語教育に関する先行研究を読み、調査と分析を行い、教育への具体的な示唆を得ることを目標としています。学習者として疑問に思ってきたこと、教育実習に行き疑問に思ったことを調査・分析して、自分で答えをみつけてみませんか。
卒論タイトルの例
- 外国語活動における効果的な母語使用場面
- ライティング指導における効果的な足場架け
林直生(准教授:アメリカ文学・文化)
ひとくちに文学と言っても、その内容はさまざま。長編小説、短編、随筆、評論、詩歌、演劇、映画…。皆さんはこれまでどのくらい文学に触れてきたでしょうか。このゼミでは、アメリカ文学作品を主軸に、アメリカ社会と文化の諸相について学んでいます。いろいろな作品を読みながら、物語を味わうことはもちろん、作品の背景についても調べたり、考えたりします。さまざまな時代や地域の特色や人々の生活が、その当時の作品には反映されています。言語とそれを使う人々とはとても強く結びついており、文学は、人々が作り上げてきた歴史や文化と深く関わっています。アメリカ文学作品を通して、多様な人種、民族、文化が混在するアメリカの人々の生活や息づかいを感じてください。
卒論タイトルの例
- Huckleberry Finn’s Quest for Freedom
- The Mystery of the Grotesqueness
- The Insignificance of Human Beings in No.44, The Mysterious Stranger
- Philosophy of Justice and Law in Billy Budd, Sailor
サキヤ・ジョン (講師:英語教授法(TESOL))
英語コミュニケーション授業では様々なトピックのディスカッションを行います。英語で、クラスメイト同士で意見を言ったり聞いたりして、楽しい雰囲気を作ることができます。練習頻度を高めると、皆様のスピーキング能力と流動性が上がります。しかも、授業外で使う英語に自信がつきます。
同じく、コンポジション授業ではアウトプットスキルを磨きます。英語は世界中のビジネスに使われているので、スピーキングとライティングができるとコミュニケーションができて社会で生きていくスキルのレベルが高くなります。たくさんチャレンジをして、みんなの英語のレベルをより高いものにしていきましょう。
新本庄悟 (講師:応用言語学(英語科教育))
これまで英語のリスニングや発音を改善するためには、どのように英語指導を行うと良いかを研究してきました。また、英語を話す時や聞く時に感じる不安を軽減するためにはどのような教授法を用いるべきかを研究対象としてきました。ゼミでは多くの英語指導者や学習者にとって、教育的意義のある実践的な研究を行う事を目標としています。どう英語を学び教える事が効果的か興味のある人はゼミで共に学びましょう。
専修・専攻のカリキュラム
1回生では、教員免許のための科目や教養科目、外国語科目、体育科目などを取ります。初等教育コース初等英語専攻・中等教育コース英語専攻への所属が決まるのは、1回生の秋学期です。英語専修・専攻のうち、小学校の先生を目指すのか、中学校(または高等学校)の教員を目指すのかによって、初等教育コース初等英語専攻または中等教育コース英語専攻への分属が決まります。
2回生以降は、初等教育コース初等英語専攻、中等教育コース英語専攻のどちらに所属するかによって、履修方法が異なります。なお、教員免許は、小学校1種免許、中学校1種免許(英語)のどちらも取得することができます。また、英語の高等学校1種免許を取得することも可能です。2回生では、「英語学概論」「音声学」「英語文学概論」「言語文化と異文化理解」などの必修科目を取ります。他に外国人教師の担当する「オーラルイングリッシュ」「コンポジション」「プレゼンテーション」の科目もあります。教員として必要とされる、教科に関する知識を幅広く身につける一方で、各教科の指導法に関する科目として、教科教育法や教科内容学なども履修します。
3回生では、それぞれの先生のゼミに所属して、自分の得意分野をさらに深めることになります。中学校や高校の教員をめざす人はとくに教科の指導力が大切ですから、少人数によって行われるゼミでしっかり学びます。また副免で必要な科目も、この時期に履修します。3回生をどのように過ごすかが、大学生活の充実だけでなく、将来の自分の生き方を決めると言ってもいいでしょう。何を学びたいかを自分で見つけだし、自分を大きく成長させる時期です。
いよいよ4回生。これまでの集大成として卒業論文に取り組みます。それぞれの分野の教員が卒論指導のための授業を開講しています。自分のテーマを設定し、先生の助言を受けながら文献収集、資料読破、分析、論理構成などを行い、生涯で最初の論文を書き上げます。その成果は卒論発表会で、全員の前でプレゼンです。このゴールを目指して、さあ、出発です!
初等教育コース初等英語専攻・中等教育コース英語専攻ってどんなところ?
同学年の学生たちがお互いに仲がよいだけでなく、先輩・後輩の絆もしっかりしていて、家庭的な雰囲気があります。授業は英語専修・専攻の学生だけでなく、副免で英語を選択する学生たちも加わりますので、お互いによい刺激を与え合っています。また学生が主体になって、新歓コンパ、オープンキャンパス、教育実習ごくろうさんコンパなど、学生生活を楽しんでいます。
英語科では60年あまりの歴史をもつ大学祭での英語劇があります。3回生の指導を受けながら2回生が舞台で演じるもので、所属の決まったばかりの1回生や卒論に追われる4回生、ときに卒業した先輩も応援に駆けつけ、英語科が一丸となって作り上げる一大イベントです。卒論発表会も1回生から4回生までが全員参加で、学会さながらに盛り上がります。発表会の夜に開かれる追い出しコンパは、学生時代の締めくくりとして、一生の思い出になるでしょう。
卒業後の進路は、中学校・高等学校の英語の教員になる人、小学校の教員になる人、大学院に進学する人、留学する人もいます。また公務員、一般企業に就職する人もいます。滋賀大では、卒業してからも就職のサポートを受けられます。卒業生が研究室を訪ねてくれるのは、私たち教員にとってはとても嬉しいことです。