[初等教育コース]幼児教育専攻

幼児教育専攻とは

幼児教育専攻では、幼児教育に関する理論および指導方法に関する知識の学習と幼稚園実習の経験をとおして、幼児がよりよく発達するために必要な専門的見識を備えた幼稚園教諭の養成をめざしています。また、近年では、幼稚園教諭と保育士の2つの免許・資格を採用試験の受験資格とする市町村が増加してきており、保育士資格についても、国家試験により取得することを推奨しています。学内で保育士資格を取得する制度は令和3年度入学生からなくなりましたが、保育所・認定こども園で必要となる知識や保育実践力についても学ぶカリキュラムを用意し、卒業までに国家試験に合格できるようにサポートいたします。

※注 一般的に、幼稚園は3歳から6歳までの幼児が通う学校で、幼稚園の先生は学校教員です。保育所(通称は保育園)は0歳から6歳までの乳幼児が通う児童福祉施設で、保育所の先生は保育士と呼ばれます。幼稚園で働くためには幼稚園教諭免許が、保育所で働くためには保育士資格が必要です。また、保育所・幼稚園の機能を統合する幼保連携型認定こども園において働くためには、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つことが必要です。

幼児教育専攻では、幼稚園教諭1種免許の取得を卒業するための要件としていますが、保育士資格についても上記のように国家資格による取得を推奨しています。また、必要とされる単位を修得することで、小学校教諭免許、中学校教諭免許、特別支援学校教諭免許も取得することができます。多くの幼児教育専攻の学生は、幼稚園教諭、保育士、小学校教諭の3つの免許・資格を取得しています。各自の希望に応じて、どのような免許・資格を取得するかを選択できます。

これからの社会で就学前の子どもを支援していくためには、子どもを総合的に理解する力を身につけていること、また、それを教育・福祉の幅広い分野で柔軟に応用し発展させていける知識や技能が必要です。幼児教育専攻では、就学前の子どもたちに対する教育・保育を総合的に計画し創造していくことができる専門家の養成をめざしています。

担当教員の紹介

菅 真佐子

幼児心理学、保育臨床研究、幼児教育発達論、幼児理解と教育相談などを担当しています。専門領域は乳幼児期の子どもの認知発達で、親子の間での会話、絵本、他者と共有・協同することの発達やそれに向けての支援のあり方などについて研究しています。

山本 一成

幼児教育学概論、幼児教育課程論、指導法(環境)などを担当しています。臨床教育学を専門としており、子どもが活き活きする保育環境の研究や、子どもが生きているものと出会うときに働く生態想像力について研究しています。

専攻のカリキュラム

一般的には、1回生では教養教育科目と一部の教員養成基本科目、2・3回生では教育養成基本科目や幼児教育専攻科目(幼児教育方法学概論、幼児心理学、幼児教育学概論、保育臨床研究など)、幼稚園教職科目(保育内容言葉、健康、環境、人間関係、子どもの表現、幼児理解と教育相談など)を中心に学びます。3回生では担当教員のゼミに所属し、さらに幼児教育の専門的な研究方法を学びます。4回生では各自の興味や関心に応じた研究テーマを決めて卒業論文を作成します。幼稚園実習は3年生の秋に本学部附属幼稚園にて行います。

※ 幼児教育専攻の専門科目では、以下のような内容を中心に学びます。

1)幼児教育専攻科目

「幼児教育の基礎」
・保育の歴史や制度 ・保育の内容と方法 ・保育者としての専門性

「幼児教育方法学概論」
・現代の保育問題 ・保育形態 ・幼児教育の効果 ・早期教育の現状と課題

「幼児心理学」
・子どもの発達とその支援 ・世界との関わりの発達 ・自我の発達

「幼児教育学概論」
・幼児教育の基本的特質 ・幼児教育の思想と歴史 ・幼児教育と環境の構成

「保育臨床研究」
・子ども理解と援助の方法 ・保育における保育者の役割 ・保育における集団と個

2)幼稚園教職科目

「保育内容 言葉(指導法)」
・幼児における言葉の重要性 ・言葉の発達 ・子どもの言葉の指導

「保育内容 健康(指導法)」
・子どものからだとこころの現状 ・健康観の変遷 ・健康保育の実践

「保育内容 環境(指導法)」
・保育における環境 ・環境構成の基本的視点 ・環境構成の具体的事例

「保育内容 人間関係(指導法)」
・幼児期の人間関係の特徴 ・幼児と保育者との関係 ・幼児期の協同性

「保育内容 子どもの表現Ⅰ(指導法)」
・幼児造形の現状と課題 ・子どもの創造活動 ・アートの技法

「保育内容 子どもの表現Ⅱ(指導法)」
・子どもの遊びに見られる音 ・音楽表現 ・子どもの音楽的表現活動の指導

「幼児理解と教育相談」
・子ども理解の方法 ・保護者との対話事例 ・教育相談での配慮事項

※保育所・幼保連携型認定こども園に求められる知識や保育実践力を身につけるための科目についても学ぶことができます。

「社会的養護」「子ども家庭福祉」「学校保健Ⅰ」「小児栄養学」「乳児保育」「障害児保育」「教育体験科目Ⅱ」等の科目を中心に学びます。

卒業生の進路状況

幼児教育専攻の卒業生の多くは、公立の幼稚園教諭、あるいは公立の保育所保育士として活躍しています。最近では、幼稚園教諭と保育所保育士が同一枠で採用されて、年度の始まりの4月に幼稚園か保育所のいずれかでの勤務を命じられるという形が増えてきました。就職する地域としては、大津市、栗東市、守山市、東近江市、湖南市、長浜市などの滋賀県下の市町村、あるいは学生の郷里の市町村が多いです。

その他、小学校教諭や地方公務員(行政職)として活躍している人も大勢いますし、大学院に進学する人もいます。